500文字の心臓

トップ > タイトル競作 > 作品一覧 > 第06回:もらったもの


短さは蝶だ。短さは未来だ。

我家においては、もらったものは買った物よりも態度をでかくしていられるという申し合わせがある。借りたものは普段は態度が小さいのだけれど、返す段になるとなぜか急に態度がでかくなる。
 同様に盗んだものは、指紋がついたままではシャバには出られないので当面その態度は指紋の半径に納まっている。
 あっイケナイ。主人が帰ってきた。
私は慌てて、盗んだカバンに借り物の財布をつめ、詰めた財布にもらったばかりの愛をはさみこんだ。



「え、あれはもらったものだから・・」
「そんなあ、今更返せって言われても」
「何処へやったかって、そう青い顔して責められても困ります。」
「現実、貴女にはもう不要なものでしょうが」
「今更ドナーになるんじゃなかったって言われてももう使っちゃいましたよ。」
「しょうがないなー。ほら見えるでしょ、ベットに寝て診察を受けてる人、あの人のお腹を見てください、ほらベンツマークが分かるでしょ」
「ベンツマークってねベンツが買えるほど高額な費用を掛けて手術を受けたって証だそうですよ。ほら傷口がベンツのエンブレムように人の字になってるでしょ」
「そんなお金貰ってないよって言われても、私も貰っていませんよ」
「貴女の善意で一人の命が助かったのですから、気持ちよく成仏してくださいよ、お願いしますよ。」



「はい、プレゼント」
「ありがとう。おちんちんみたいだね」
「うん、おちんちんみたいだね」
「電柱につけてみよう」
>ぴとっ

シワシワシワシワ

「あ、セミだったんだ」
「セミだったんだね」

ジョジョジョジョ

「あっ、おしっこ。やられた!」
「ハハハ、ものすごい量のおしっこだね」
「・・・・」
「どうしたの?」
「おちんちんがなくなった」
「気にするな。ぼくのをあげる」
>ぴとっ
「ありがとう。でも君は?」
「いいんだ。ぼくは女だから」
「セミみたいなおちんちんだね」

シワシワシワシワ
ジョジョジョジョ

「あっ、おしっこ!」



 消失と再現を何度もトレースし続けてきた彼はもう復活する事のない死を自分で選ぶだろう。その時の彼はある絵本の事を考えるだろう。

 目醒めると大きな颱風で部屋ごと吹き飛ばされ上空で翻弄されている。眠りの沙で悪いことをしてから自分も眠っている間にだ。暴風雨に晒され、無力を知る。
 颱風がいつから続いているのかは知らない。このままずっと空中にいるのも悪くないな、と、思い始めた頃、黒くて曖昧な模様が近付いてくる。幾億にも上るイナゴの群だ。
 漫画に出てくる海賊の、旗に書かれている骸骨みたく滑稽で不気味で、しかし巨大だった。イナゴにも囲まれてしまう。大半のイナゴは頭がもげていたが、元々が多いので生きている数だけでも大変な数だ。イナゴの外骨格が体を覆う。雨で濡れている。
 その生きているイナゴが彼を噛み始める−−食べるためだ。イナゴに自身を捧げながら彼は次の生の事を考え、憂鬱にならざるを得ない。悪い夢を見てしまってもいた。
 このままでは誰からも愛されず、また復活してしまうだろう。彼は望んでいない。何度目かの生の、学生時代によく一緒に帰った女友達からもらった絵本の最後の場面を思い浮かべる。主人公は涙を流している。主人公は彼を見付けると微笑む。その涙を数粒、軽く彼に向けて流してくれる。彼はそれを舐めてみる。
 颱風はやみ、一面はイナゴの潰れた死骸で溢れる。悪臭はいつまで経っても消えない。



 ものもらいかと、医者へ行くと「これは紙染虹紋蝶のさなぎですね。」と言われた。今どきめずらしいこともあるものだ。医者は私の左目に眼帯をすると、あくびをかみ殺しながら「とにかく安静第一ですよ。」と言った。
 さなぎは、日に日に大きくなった。毎朝、左目が重くなる。
 いつもまぶたの裏側が、
 モゾモゾ ザワザワ
 グルグル ゴワゴワ
 幼蟲がうまれかわるのを、目をとじてひたすら待つ、待つ、待つ。
 モソモソ ゴロゴロ
 ヒソヒソ ギリギリ 
 やがてさなぎは、はちきれんばかりに熱をおびてくる。まだだ。もう少し、もう少し。
 ザワザワ モソモソ
 パチン、パチパチン
 そろそろと、はれぼったくなったまぶたを持ち上げて、紙染虹紋蝶がいっせいに飛
びだした。ひといきで、夜空へ虹が駆け昇る。
 ところが一匹、まぬけな奴がいて、私の目の中へ翅を置き忘れていったらしい。以来、私の左目には、ぺったりと虹色の蝶の翅が張り付いている。おかげで人には、紙染虹紋蝶の羽化なんかで失敗したのかとからかわれるが、目を閉じればいつでも虹が見られるのは、そう悪いことでもない。



 低い背。曲がった指。浅黒い肌。一重まぶた。近眼。猫っ毛。低血圧。左利き。
 そして、底なしの前向きさ。
 全部、親からもらった私の財産。



 もらったものが邪魔になり始めたので、捨てることにした。
 さて、どこに捨てよう。ここで捨てたら、すぐにばれる。歩き出す。川に流したら、騒がれる。燃やしたら、環境保護団体が怒る。埋めたら、芽を出す。どうしよう、本当に困った。
 そのうちに、これをくれた人の家の近くに来た。ここで捨てたら、気を悪くするだろうな。せっかくあげたのにって。いや、人にやったもののことなんて、忘れているかも。ああ、こんなもの、もらうんじゃなかったな。
 うろうろしていたら、その人が現れた。わたしは慌てて、もらったものを放り出す。
 あら、ちょうど良かった。いいものがあるのよ、あなたにあげるわ。
 見覚えのある包み。わたしは満面の笑み。まあ、ありがとう。ものをいただくのは、本当に嬉しい。わたしはもらったものを抱えて、上機嫌で家に帰った。



隆志さんへ

そろそろ飽きたみたいだから
ここからいなくなろうと思う。

あなたが欲しい言葉をあげる。
あなたの望むことをしてあげる。

もう何もいらないけど、
記憶は、私、もらって行くね。

           2001.07.01



純金に囲まれた生活を送っていると
自分まで純金になってしまった
純金になった自分を払って
大きなダイヤモンドを買った
大きなダイヤモンドを身に付けた自分は
実体がない
実体がない自分はそもそも
もらったもの



『なにに使うのかわからないけど綺麗なモノ』はみんなデキル人にもっていかれてしまったから彼は残り物のわらしべを受け取りスタートを切ることになった。
 海辺で丸まった亀をいじめる小鬼を発見したのでわらしべを振り回し無我夢中でなんかわめいたら追い払うことができて亀の飼い主(サキヲミルデキル人)から玉手箱をもらった。
 鬼との戦いに苦戦する若者(クジケナイデキル人)がいたから彼は半ばヤケで鬼の巣に玉手箱を投げ入れた。中身のガスで鬼はヨボヨボになり、鬼退治の報酬にと若者からきび団子をもらった。
 それが餡入りでお爺さん(ナグル人)はオマエもデキナイなりにやれるんじゃないかと言いつつ右のほっぺたが落ちてしまい、デキナイ踊りで老人鬼の怒りを買って左頬にもコブをつけられた。鬼の怒りを静めるために彼が残りの団子をあげたら喜ばれて小槌をもらった。それは綺麗だけどなにに使うのかわからなくて、とにかく振ってみたらお爺さんが縮んでしまい、お椀に乗せておいたら流れに乗って遠くへ行ってしまった。それ以来小槌は彼の手から離れなくなった。相手が鬼(シャドウ)なだけに返すことも出来ず彼はいまだに呆然としている。



「くれよ」と、男は言った。「それをくれ」
 男と私の間には幾分気詰まりな空気があっただけだった。そこがどこだったか
(恐らく場末のバーだったはず)今では
思い出せない。
「くれと言われてもなあ」
「契約しただろう?」男はひどく哀れっぽく、「俺はおまえとの約束を守ったじゃないか。約束通り、それをくれ」
「そう簡単に言うなよ。もらい物の盥回しじゃないんだぜ」
 男はいよいよ哀れさを濃くした。街に出れば、彼のために寄付を申し出る篤志家があとを絶たないだろう。だが男にとってそれが当面の問題でないことは、私にもわかっていた。
「約束を守らないのは人としていけないことではないのかい?」
 私は困惑した。何しろ、自分の魂を貰い受けに来た悪魔に人の道を説かれるなど、滅多にあることではない。



 引っ越しの整理をしていると、机の奥から母からもらったマッチ箱が出てきた。
 あれはわたしが家を出ていく日。大事にして。母はそれだけ言って手を振った。わたしは駅の自動販売機で、マッチの使い道をつくるために初めてタバコを買った。
 灰皿を前にして母のマッチで火をつけると、炎のなかには不思議な光景が見えた。電車のなかで友だちと喋っているわたし。楽しそうに料理をつくっているわたし。わたしは次から次へとマッチを擦った。炎は次から次へとわたしの物語を燃やしては消えていった。
 あのときのマッチ箱だ。開けると、中には1本だけマッチ棒が残っていた。大事にして。そう言って母がわたしにくれた物語だ。でもわたしは母の意図した物語をたどらなかった。炎の中に、消してしまった。まだつくのだろうか。わたしは思い切ってマッチを擦った。
 しゅっという音がした。けれども、軸先はすぐに燃え尽きた。炎は上がらず、その中に何があるのか、確かめることもできなかった。でも、たぶん、これでいい。
 目を上げると、真っ白な世界。これからは自分の手でここに色を塗っていく。



まず命だね

コチ コチ コチ

新化するもの とまるもの 退化するもの そうち一つをもらう

コチ コチ コチ

そして男か女かだね
たまーに ふたつもらうことも もらえないことも…

コチ コチ コチ

一つ 一つ 育っているね

コチ コチ コチ

一つ 一つ 消えていくね

コチ コチ

コチ

もらったものが消えるんだね



 これは、虹色に輝くコンセント。原子力発電所がウンウンうなって、扇風機に電気を送って来たね。これは、初夏の想い出を伴って、ゆったりと回る氷の扇風機。白く濁った氷の向こうに、おまえのお母さんが西瓜を持って歩いてくるよ。これは、おまえのおばあちゃんが退院した日に、畑で採れたひょうたん型の西瓜。種は真っ白、おまえはもっと白い歯でゆっくりと種を噛み潰して庭先に、ぷーっとまき散らしたんだ。これは、おまえが生まれた日、庭を覆い隠し、太陽よりもずっとずっと輝いて咲いた大きな向日葵の陽炎。生きているおまえに見つめられて咲いた大輪の花だよ。これは、幻の向日葵をつかもうと差し伸べた、生まれてきたばかりのおまえの手。春風に手をかざして、生まれたときのことを思い出していたんだ。そして、これは、はじめておまえにもらったもの。泣き叫びながら、おまえがしっかりと握っていた、虹色に輝くコンセント。



月に焦がれる乙女身ごもり
珠のようなる黄身を産む。

 飲んでみる?

  しゅわっ

そして緑の霜がふる。



 義母さえ、いなければ。
 何度そう思ったかしれない。
 毎日、毎日。わがままばかりの老人を相手にして、ストレスを感じぬ日はない。
 10分とあけずに名前を呼ばれ、聞き飽きた話にあいづちを打つ。
 もう何年、こうして献身的に世話をしてきたことだろう。
 だが、聞かされるのは小言や嫌味ばかり。もう、うんざりだ。
 心が、どんどんすり減ってゆく。
 私は義母が死んでも、きっと泣けないだろう。
 事実、義母が昏睡状態に陥ったときには、安堵のため息さえこぼれた。
 これでようやく解放されるのだ、と。

 最期を看取るのが、私の最後の仕事になった。
 すべての恨み言を飲み込んで、そのときを待つ。
 義母の口がわずかに動いた。それは、思いがけないかたちをつくった。
 
 い・ま・ま・で・あ・り・が・と・う

 その直後、義母は静かに息をひきとった。

 はじめてもらった言葉だった。
 胸のつかえが、すとんと落ちた。
 それだけで、すべてが報われたような気がした。
 たった、ひとことで。
 
 ありがとう。
 
 私は義母のむくろに向かって頭を下げた。



同居人Fが帰って来た。晩飯のおかずの材料を両手に抱えていた。近所からもらったものらしい。二人では食べきれそうもないので、友達を呼んでパーティーを開くことをFが提案した。

何人もの腹を減らした客達が招かれた。いつもは閑散とした我々の部屋が、一気に明るくなった。

皆は陽気に笑い、楽しく語り合いながら料理を食べている。Fも一緒になって旨そうに食べている。だが俺は決して食べない。何故かと尋ねるなら、俺は「そいつ」と相性が合わなかったからに他ならない。

「そいつ」はどういうわけかFにはなついていた。俺が触れようとするとけたたましく逃げ回ったが、Fが抱くと途端に大人しくなった。

かくして皆の目の前には良く煮えた「鶏鍋」が出来上がったわけだが、そのために行われた『神聖なる儀式』の血腥い有り様を、Fと俺以外、誰も知らないのである。



政府「君たちにもらってもらいたいものがある」
青年「何をですか。もらえるものはもらいますよ」
政府「666兆円の借金だ。更に増えるんだが」
青年「ええっ、遠慮しときます。そんなもの絶対に要りません」
政府「要らないと言われても困る。拒否はできんのだよ」
青年「借金をしたのは政府でしょ。あなたたちが支払うべきです」
政府「我々は税金を徴収して、ただ使うだけだ」
青年「だったら、あんまり使わないようにしてよ。借金を増やされても困ります」
政府「政府が景気対策に金を使わないと大不況になるんだよ。それでもいいかい」
青年「大不況になったって構わない。とにかく借金を増やさないようにしてよ」
政府「君のような人ばっかりなら良いが、景気を良くしてくれという人が多くてね」
青年「....」
さて皆さん、借金を借金で穴埋めして大不況を避けるのか、一時的に大不況になっ
ても良いから小さな政府にするのか、究極の選択だ。



「お願いです、一つお願いがあります。」
<お願い?>
「はいっ。私の命はあなたに差し上げます。」
「そのかわり、私がここで生きた証を誰かに伝えてほしいのです。」
<・・・・・・。>
「必ず。」彼女はそう言って、俺に身を任せるように動かなくなった。

俺がこの深い井戸に落ちて数日後のことだった。

あれから何日、いや何年くらいたったのだろう。
彼女を口にしたお陰でここまで命をつなげる事ができた。
が、もう時間の問題だ。彼女との約束を果たすために、なんとかここまで生きてきた。
でも、どうやら約束は守れそうに無い。

今思えば、彼女はなぜ逃げなかったのだろう。
彼女には美しい羽があったのに。

「ザッパーン。」
<なんだ、何か落ちてきたぞ。>
<うっ動いているぞ、生き物なのか?>
「ここは、どこだ、誰かいるのか?」

俺の呼吸が止まる前に、彼にこれまでの経緯をすべて話した。
もちろん、彼女のことも。
これで、俺の役割は終わったのだと悟った。その時、
俺も彼女と同じことを望んだ。

<お願いです、一つお願いがあります。>
「お願い?」
<はいっ。私の命はあなたに差し上げます。>
<そのかわり、私がここで生きた証を誰かに伝えてほしいのです。>



生まれてきたこと。



これ、オレにあげるよ
ありがとう、オレ
オレ、喜んでもらえたかい
うれしいよ、オレ
ところで、オレは、オレに何かないの?
ないよ
なんで
だって、オレはオレだろ
だけど、オレはオレにあげただろ
そんなのオレのかってだろ
いくらオレだって、そりゃないだろ、じゃあ、返せよ
やだよ、オレがオレにもらったんだもん
オレがオレにあげたんだから、オレのだろ?
じゃあ、やっぱオレのだ
オレには常識ってものがないなあ
オ・レ・も・な
ちくしょう、ボカッ
うっ
しまった、大丈夫か、オレ
だめかもしれない
オレ、どこかにオレいませんか! オレがたいへんなんです、はやく!



大道無門 在千差道 透得是観 独歩乾坤



いま
ぼくの腕には
あなたにもらったただ一つの物・・・時計がある

ぼくらが別れたばっかりの頃
ぼくの腕にはそれはなかった
それを見るたび
あなたのことを思い出すし
情けない自分を責める気持ちでいっぱいになるからだ

しかし時計は自分の使命である
時を刻むことを止めなかった

いま
ぼくの腕には時計がある
ぼくは相変わらずあなたを思い出すし
あなたを好きでいることには変わりないが
情けないぼくは
もういない

あなたにもらった
ぼくの時計は
時を刻むことを止めなかったんだ



エミちゃん、あそんだらかたずけてね。

はーい
かたずけ かたずけ
よいしょ よいしょ
・・・・ ・・・・
ふー
おかぁさん みてー

どーかな、よくできたね。
ありがとうね。

エミ おかぁさんから もらったね

エッ、エミちゃん何もらったの?

ありがとう だよ



 目が覚めると、左手にミサンガが巻かれている。それは彼女の手作りだ。
 ブランチのために彼女と歩く。見上げる空には細い月、その下で男たちとすれ違う。背中ごしの視線と殺気。町の男はみな彼女に夢中だ。

「ねえ」いつになく彼女は沈みがちで。
「ねぇ…私って、人を死に追いやる女なのかな」
「そうじゃない。ぜんぶあのいまいましい怪物のせいさ。君は悪くない」

 半年前、彼女はこの町にやってきた。嫉妬に駆られた女たちは彼女の弱みを握ろうとするが結局なんにも分からなかった。はっきりしているのは、女たちは誰も彼女を見ていないということだけ。
 それから満月に一人ずつ男が死んだ。獰猛な飛行キリンの餌食になったのだ。みな左手首に黒髪のミサンガを結わえていた。

「町を守るのはあたりまえさ。気に病む必要はないんだ」
「でも」
「そうだよ」
「そうかしら」
「そうさ」
「そうよね」

 彼女はぱっと笑う。それはちょっとずるい笑顔で、でもどこか悲しそうで。
肩に手を回すとそっと凭れてくる。
 ぼくは少し笑ってみる。なにかを確かめたくて。



拝啓 母上様
私が貴女に貰ったものなどありませんでした。
幼い私のすがる手に貴女は見向きもしませんでした。
将来の夢を語る私に貴女は無理だとしかいいませんでした。
私が父に勘当された時でさえ貴女は出て行く私に言葉さえ掛けてくれませんでした。
私が幾度仕事を変えても、幾度離婚をしても、貴女は私を疎み謗らぬ顔で通り過ぎていきました。そんな貴女が私に・・・思いもしませんでした。
今日私は自らの罪に死刑の座に付きます。昨日貴女が最後の面接として初めて会いに来られた時に言われた「ごめんなさい」の言葉が、貴女の頬に伝う涙が、最初で最後の貴女からのもらいもの わが生涯の唯一の宝物です。
敬具