超短篇・500文字の心臓

作品発表(2016年11月19日更新)

第152回タイトル競作『テレフォン・コール』作品一覧

選評締切:2016年月12月04日(日) →選評掲示板



作品募集(2016年11月05日更新)

第152回タイトル競作『テレフォン・コール』投稿方法

募集締切:2016年11月13日(日)



集計結果(2016年10月30日更新)

第151回タイトル競作『あたたかさ、やわらかさ、しずけさ』集計結果

作品一覧





タイトル競作 正選王受賞作品

 あたたかさ、やわらかさ、しずけさ15 作者:テックスロー

 同じ病室にいた私たちは、よくポイ越しに太陽を見ました。金魚すくいなどしたことのない私たちは、これは光をろ過するものだ、と言って、暑い日には太陽に、不安な夜は蛍光灯にかざして、強すぎる光をろ過したものでした。
 夏が秋に代わる一日、晴れた日。私はもう誰もいなくなったベッドに向けて、太陽の光をポイでろ過して集めます。私たちはろ過された光をひらがなでひかりと呼んでいました。はっきり確かめたことはないですが、私たちの中ではそれはひかりでした。
 夜が来て、病室は少し寒いです。ひかりを集めたベッドに移動し、枕に顔をうずめて、寝ます。ひかりの匂いを吸い込んで、寝ます。



タイトル競作 逆選王受賞作品

 あたたかさ、やわらかさ、しずけさ11 作者:瀬川潮♭

「募金お願いします」
 街頭で募金箱を差し出す学生がいたので小銭入れを取り出した。ちゃりん、という音にやや物足りなげに感謝の言葉を返してきたので札入れを取り出した。
「ありがとうございます」
 あたたかかった。

「募金お願いします」
 しばらく行くと募金箱を差し出す黄色いヘルメットに口元を手拭いで隠した、サングラスの男がいた。小銭入れを取り出すと以下略なので札入れを。
「ありがとうございます」
 やわらかかった。

「募金お願いします」
 まただよ。
 仕方ない、と札入れを出したが中に何もない。相手も無言。

「募金お願いします」
 そんなわけで俺も募金箱を持って街頭に立つ。
 街はしずかだ。