超短篇・500文字の心臓

作品発表(2020年03月29日更新)

第175回タイトル競作『その瞬間』作品一覧

選評締切:2020年月04月12日(日) →選評掲示板



作品募集2020年03月05日更新)

第175回タイトル競作『その瞬間』投稿方法

募集締切:2020年03月22日(日)



集計結果(2020年2月20日更新)

第174回タイトル競作『バタフライ効果』集計結果

作品一覧





タイトル競作 正選王受賞作品

 バタフライ効果 作者:海音寺ジョー

2019年、岐阜県飛騨市の神岡鉱山の地下に出来た重力波望遠鏡「かぐら」で今年、天使が検出された。



タイトル競作 逆選王受賞作品

 バタフライ効果 作者:雪雪

現在、あなたがこの短い一文を読んでいることは確実である。
もはやこの一文を読まなかったらたどったであろう人生に、二度と戻ることはできない。

人生は、あらゆる局面で初期値に鋭敏である。
人生には奇跡しか起こらない。

客観的な現在は存在しない。
現在は局所的である。
この文字列を読んでいるこの現在は、あなたの観測によって収縮した、あなたのプライベートな現在である。
あなたの周囲にいる人が、同じ現在を共有している必然性はない。きっとその人は、その人の人生のどこかの一瞬にいるはずだ。あなたにとっての過去か未来に。
そこにあなたがいないこともありうる。
つまりあなたがすでに死んでいる分岐も無数にあっただろうから。

しかしあなたの意識は、観測が可能な経路が存在する限りそれを観測する。あなたが生きている可能性がどんなに小さくなっても、生きている確率がある限り意識は、あなたがいる世界にいる。
ゆえに主観的にはあなたは死なない。

無数の蝶の羽ばたきの海の中を飛ぶ蝶のように、自身の観測によって現実化したひとすじの軌跡を描きながらあなたは、どこまでもどこまでも飛び続ける。
留まる花はない。