超短篇・500文字の心臓

作品募集2021年10月11日更新)

第184回タイトル競作『眠りすぎないように』投稿方法

募集締切:2021年10月24日(日)



集計結果(2021年09月27日更新)

第183回タイトル競作『少女、銀河を作る』集計結果

作品一覧



作品発表(2021年09月07日更新)

第182回タイトル競作『少女、銀河を作る』作品一覧

選評締切:2021年月9月19日(日)選評掲示板





タイトル競作 正選王受賞作品

 少女、銀河を作る10 作者:雪雪

中学の周辺は火山灰地で、校庭は白い埃土に覆われていた。風が吹くと窓を閉めていても机の上がさりさりになって、指で文字が書けた。
夏の放課後、僕とMは二階から校庭を眺めていた。
天気雨にしては勢いのある夕立が、左手から校庭に押し寄せてきた。
雨の前面に沿って畝のように線状の土埃が立って、走る畝の前は白く後ろは黒く、校庭をくっきりと染め分ける。これはおもしろい景色だが、見慣れたものだ。けれどもその日は特別だった。
遠くの山の端に触れようとする夕日からの光が、雨の幕を正面から照らしていた。
燦めくオレンジ色の断崖。
彼方は住宅地の向こうにけぶる丘陵まで、そして上は天まで届いて。
Mは、自分の見ているものをあなたも見ているの?という表情で僕を見てすぐに視線を振り戻したので、風に舞い上がった長い髪が彼女の右の頬に巻き付き、それに呼応して校庭に旋風が巻き起こった。
土埃を巻き上げ、直後雨に呑まれ、はたき落とされる土埃の中からオレンジ色の渦状星雲が浮かび上がった。そして、斜めに回りながらたちまち散逸した。
次の次の瞬間、銀河の破片が冷たい流星雨となって僕達に降り注ぎ、ふたりを同じにおいにした。
水滴だらけの顔がわらった。



タイトル競作 逆選王受賞作品

 少女、銀河を作る14 作者:水池亘

壊すために作ったから。そう言って彼女は笑った。