超短篇・500文字の心臓

作品募集(2017年09月09日更新)

第158回タイトル競作『出てって』投稿方法

募集締切:2017年09月18日(月・祝)



集計結果(2017年08月28日更新)

第157回タイトル競作『百年と八日目の蝉』集計結果

作品一覧



作品発表(2017年08月10日更新)

第156回タイトル競作『百年と八日目の蝉』作品一覧

選評締切:2017年月08月20日(日) →選評掲示板





タイトル競作 正選王受賞作品

 百年と八日目の蝉7 作者:まつじ

 おれたちは、おまえらの尺度で生きているのでは無ぇというのに、どうしてもおまえらはそうやって比べねばならねえのだな。そうやってどこか哀れの眼で聞くのだな。それに、おれの仲間の死ぬのを見て、ああきっとどうせおれも死ぬのだろうと思っているのだな。ほんとうに可愛いことだな。おれだけでは無ぇというのに。
 おまえが死んだそのあとも、おれは鳴くだろう。
 そういうことも、あるってことさ。



タイトル競作 逆選王受賞作品

 百年と八日目の蝉16 作者:テックスロー

 お祖父さんの最期、ねえ…。あなたも知っての通り、お祖父さんはとても穏やかな人だったわ。特にお祖母さんが亡くなってからは、つらいだろうに、そんなそぶりは一つも見せないで、いつもにこにこ笑っていたわ。百歳の誕生日ね。老衰でいよいよ、と聞いて、もしもに備えてずっと布団の横にいた。お祖父さんは苦しそうな顔は全然しないで、息も乱れてなかった。ただ、股間がとても盛り上がっていたの。最初は大きいのかと思って、替えの下着を持って着替えさせたんだけど、違ったの勃起だったの。慌ててパンツを履かせようとするんだけど、もう履かせられないのね。それだけしっかり勃起していて。え? まさか。見てるだけよ。特に苦しそうでもないしね。今思えばお医者様に連絡するべきだったのだろうけど、あまりに穏やかなものだから、それもできず、一週間経ったかしら。月夜ね。カサカサする音で目が覚めると、お祖父さんの先っぽで蝉が羽化しているの。月の光で蝉が羽根を乾かしているの見て、寝ぼけながらも、ああ、お祖父さん、死んじゃうんだなって、わかったわ。朝になって蝉がおしっこしながら飛んでいくのを見て、なんか、似つかわしいな。って、思ったわ。