超短篇・500文字の心臓

作品発表(2010年03月05日更新)

第93回タイトル競作『しっぽ』作品一覧

選評締切:2010年03年14日(日) →選評掲示板



作品募集(2010年02月19日更新)

第93回タイトル競作『しっぽ』募集要項

募集締切:2010年02月28日(日)



集計結果(2010年02月05日更新)

第92回タイトル競作『水溶性』集計結果

作品一覧



作品募集(2009年11月18日更新)

ノベルなび大賞募集要項

募集締切:2009年11年30日(月)





タイトル競作 正選王受賞作品

 水溶性 作者:まつじ

 変わったペンだな、とは思ったが、これがいま流行っているのだという。
 私が説明書どおり、つらりつらりと文面したためたツルツルした紙を、小さなビンに用意したぬるま湯につけると、紙のうえの文字がするするほどけて消えてしまった。
 これで、おしまい。
 彼に郵便で送ってみた。
「たとえばテレパシーが出来たらこんな感じなんじゃないかな。」お返しの手紙になった水をくいっと飲むと、彼がまるでテレパシーみたいに伝えてくれた。
 通じ合ってる気がしてとてもうれしい。
 流行っていたのが急に販売中止になったのは、まったくもってろくでもない人たちのせいで、とくに、これを使えば人を死なすことができるかもしれないなんて考えたやつなんか、それこそこの世から消えちゃってもいいんじゃないかと思う。
 実際できるらしいから、こわいのだけれど。
 どこか遠い国の人たちに使われるようなウワサも流れた。
 というような、ちょっとあぶないペンを私たちはまだこっそり持っている。
 彼から届いた手紙を水にひたしては、するりするりゆっくり飲んで、テレパシーを感じる。
 もしも遠くの彼に何かあったときは、このインクを飲んだら私がほどけて、水を伝って行けるかな、とか空想したりする。



タイトル競作 逆選王受賞作品

 水溶性 作者:砂場

 昔々あるところにおじいさんとおばあさんが住んでいました。
 おじいさんは山へ柴刈りに、おばあさんは川へ洗濯に行きました。
 おばあさんは、川に着くといつものように洗濯をし始めましたが、ふと川上の方からどんぶらこど──いえ、川はさらさらと流れていて、何事もなく洗濯を終えたおばあさんはよっこらせっと立ち上がると、きれいになった洗濯ものを抱えて家へと戻りました。